部下が「この上司なら」と信頼できる状態を、まずは目指す
『職場を幸せにするメガネ』の著者である小林さんは、「幸せ職場」をつくる上で、重要なステップは次の4つであると考えているそうです。
今回は、ステップ3「お互いを知り、信頼関係を構築する」についての話です。
~以下、本文より抜粋です。~
【「聞く」「伝える」「フィードバック」で、共同体感覚を強める】
仲間のことをよく知らないまま、全員が黙々と配置につき、船が出航する――。そんな船には乗りたくないですよね?
職場も同じです。
配置表に基づいて自分の配置につき、朝から晩まで誰ともひと言も話さず、黙々と、日々、自分のやるべき役割だけをこなして帰る――。そんな職場には誰も行きたくないですよね? それでは、機械の一部と同じ。想いや個性を持った人間が集い、働く意味が感じられません。そんな職場で、日々ワクワクとやりがいを持って働けるはずがありません。
私は、「仲間」という言葉が大好きでよく使います。同じ職場で働く人たちのことを、仲間だと思っているからです。お互いを知り、信頼関係を構築していく。このステップがあるからこそ、キム教授が言うところの「関係の質」が高まり、組織の成功循環システムのグッドサイクルが回り始めるのです。
組織の「結果の質」を左右するのが「関係の質」であることは以前述べたとおりです
(くわしくは下記の記事をご覧になってください)。
このステップ3は、「関係の質」に直結する大切なステップです。マネジメントの成否の大部分を握っていると言っても過言ではありません。
そこで、
「聞く」
「伝える」
「フィードバックする」
の3つに分けて、それぞれ説明していきたいと思います。
まずは「聞く」に関してです。
【部下が上司に対して「共同体感覚」を持てる状態をつくるように聞く】
では、まず何から取りかかればよいのでしょうか?
チームビルディングという言葉があるように、「職場をつくる」という言葉からチーム全体に働きかけていくイメージを連想する方が多いと思います。
けれども私は、上司と部下一人ひとりとのコミュニケーションが「幸せ職場」をつくる最もベーシックなものだと考えています。
「幸せ職場」とは、結局のところ「幸せな部下の集合体」であるからです。
まずは部下の一人ひとりが職場で最も影響力のある上司との関係性において「共同体感覚」が持てる状態、つまり、
「上司を前にしても自分のことが好きと言える」(自己受容)
「上司のことが信頼できる」(他者信頼)
「自分はチームに必要な存在だと思える」(他者貢献)
の状態をつくっていくことが、最初に取り組むべき一歩です。部下一人ひとりが人生の主人公として光り輝くことを応援するのです。
【部下が上司を信頼できる関係を築く】
共同体感覚のなかでも、中心となるのは「信頼」です。部下が「この上司なら」と信頼できる状態を、まずは目指しましょう。
そのために必要なこと、それは「お互いを知る」ということです。
「上司はどんな考えを持っている人なのか?」
「自分たちに何を期待しているのか?」
「自分たちのことをどう思っているのか?」
――そういったことを理解しているから、
部下は上司を信頼できます。また、「上司は自分のことを理解してくれている」、あるいは「少なくとも理解しようとしてくれている」――そう思えるから信頼できるわけです。
~以上、本文からの抜粋です。~
いかがだったでしょうか?
次回も「聞く」「伝える」「フィードバックする」の3つの最初である「聞く」について引き続き触れていきます。
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
今日も、皆様にとって良い1日でありますように。
※冒頭の写真は下記からお借りしました。いつもありがとうございます!
『職場を幸せにするメガネ~アドラーに学ぶ勇気づけのマネジメント~』
(小林嘉男著)
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