アドラー心理学を学んで「幸せ職場」をつくりましよう

『職場を幸せにするメガネ~アドラーに学ぶ勇気づけのマネジメント~』(小林嘉男著)発行元、まる出版のブログです。

部下への「ダメ出し」は、必要? それとも不必要?

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著者の小林さんが「たくさんの職場リーダーと出合うなかで、必ずと言っていいほど受ける3つの質問がある」という質問。

 

今回は、その2つめ、

「部下の良い点ばかりに注目すると言うが、ダメ出しが必要な場合もあるのでは?」

について、『職場を幸せにするメガネ』の本文を抜粋しながら紹介していきます。

 

~以下、本文です。~

 

いところできていないところを指摘してはいけないのか?

仕事である以上、できていないところを改善するのは当然ではないのか?

 

ここで申し上げたいのは、部下の悪いところ、できていないところを指摘(以下「ダメ出し」という表現にまとめます)してはいけないということではありません。

 

ただ、ほとんどの場合、部下にダメ出しをすると、「共同体感覚」がり、部下のやるもダウンしパフォーマンスもがっていく危険性のです。

 

ですから、部下にダメ出しをする場合は、そうならないような配慮が必要です。

 

では、どのような配慮が必要なのでしょうか? 

つのステップで考えてみましょう。

 

 

【ステップ1/本当にダメ出しが必要なのか?】

 

そもそも本当にダメ出しが必要なのか、再考してみることをおすすめします。人間誰しもダメ出しされることは気持ちのいいことではありません。しなくて済むのなら、可能な限りダメ出しはしないようにしたいものです。

 

まずは、なぜダメ出しをしようとしているのか、自分に問うてください。リーダーに往々にしてあることは、「自分部下よりもれていることを誇示したいという欲求が生じることです。特に、リーダーになりたての頃は、そのような気持ちが芽生えて当然だと思います。

 

「リーダーとしての力を示したい」。その気持ちが、本来なら指摘しなくてもいいような些細なことでもダメ出しすることに駆り立ててしまうのです。

 

鬼と言われた頃の自分自身を振り返ってみても、「部下の成長のため」「より良い成果のため」という大義名分の裏に、自分の能力を誇示したいという気持ちがどこか心の片隅にあったように思います。このダメ出しという行為を、上司の特権のようにしないことが肝心です。

 

 

【ステップ2/部下は自己成長にどれだけ意欲的か?】

 

次に、仕事と向き合う部下の姿勢はどうでしょうか? 

 

自己成長のためにどれだけ意欲的かによって、ダメ出しをどう受け止めるか、受け手側の捉え方が変わってきます。

 

自己成長に意欲的、貪欲な部下であれば、上司からのダメ出しは、自己の成長の機会として受け止めることができます。

 

一方、自己成長したいという意欲がそこまでない部下は、「なんで自分がそこまで言われなくてはいけないのか」と、自尊心を傷つけられたように感じてしまったり、自分自身の存在が否定されているかのように受け取ってしまうこともあります。

 

そのような部下に繰り返しダメ出しすると、上司と仕事を続けることが苦痛になり、他部署に異動したり転職したりチームを離れていくことにつながったりします。

 

このように自ら動くタイプはまだいいでしょう。上司からのダメ出しが原因で、メンタル不全など体調を崩す部下も現れてきます。

 

実際、私の鬼上司時代は、離職率が高く、中途入社した部下が1ヵ月で辞めてしまったこともありました。

 

 

【ステップ3/部下との信頼関係は構築されているか?】

 

そして、あなたと部下の信頼関係はどうでしょうか?

 

たとえ成長意欲が高い部下であっても、ダメ出しというのは、言われた側にとっては気持ちのいいものではありません。

 

そこで重要になるのが、上司と部下の信頼関係です。

 

「この上司が言うことなら間違いない」「この上司なら自分の成長のために言ってくれている」と部下が思えるような関係性を築いているでしょうか?

 

そして、ダメ出しの伝え方も大切です。関係性にあぐらをかいて、受け手に配慮のない、愛のないダメ出しを続けていると、信頼関係が壊れてしまうこともあるからです。相手は心を持った生身の人間なのですから。

 

 

【業務上指摘すべきことを伝える際のポイント】

 

ただし、これまで述べてきたような部下の成長意欲や信頼関係の有無にかかわらず、業務上指摘しなければいけないことも多々あります。

 

そういう場合は、上述のステップ1〜3の確認に加えて、次のような配慮が必要です。

 

① 成果物の優れているところから伝える

② この仕事の目的、目指すべきところを再確認する。ここで上司と部下の認識にズレがあるようなら、ゴールを再共有する

(目的・ゴールの認識のズレがミスコミュニケーションの最大の原因の一つだから)

③ その上で 、②の状態に到達するためにさらにできることはないか一緒に考える

④ ③において部下から意見が出てこないようなら、上司の意見として提案する

 

ここでのポイントは、あくまでも目的を達成するために、さらに改善できることを考えるという、この行為自体の目的をしっかりと認識することです。決して上司が部下にダメ出しをして攻撃することが目的ではないことをしっかりと共有します。

 

そして、その目的に向かって一緒に考える。つまり、上司と部下の共同作業とするのがいいでしょう。そうすることで、上司は指摘する人、部下は指摘される人という上下の関係から、共により良いものを目指す同志となれるからです。

 

上司と部下が一枚のキャンバスに向かって、一緒に絵を描いているイメージです。ダメ出しではなく、より良いものを一緒にアイデアを出しながら創っていくイメージです。

 

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本文P132より(イラスト/森田さやかさん)

 

 

これをアドラーは、「横の関係」と言いました。

 

たとえ上司と部下であっても、上司は偉い人、部下は従う人という上下の関係ではなく、お互いに人生の主人公として「横の関係」で関わるということがとても大切なのです。

 

~以上、本文です。~

 

 

ステップ1/本当にダメ出しが必要なのか?

ステップ2/部下は自己成長にどれだけ意欲的か?

ステップ3/部下との信頼関係は構築されているか?

 

……これらに配慮した上で、ダメ出しするかどうかを決めると良さそうです。

 

 

最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。

 

 

今日も、皆様にとって良い1日でありますように。

 

 

 ※冒頭の写真は下記からお借りしました。いつもありがとうございます!

https://pixabay.com/

 

 

『職場を幸せにするメガネ~アドラーに学ぶ勇気づけのマネジメント~』

(小林嘉男著)

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